第4章 最強の味方と新たな仲間
それから毎日おにぎりを持って朝練に顔を出す
毎日毎日
日向くんと影山くんは本当によく頑張っている
菅原さんと日向くんがお昼休みに練習しているのも教室の窓からみえるから知っている
そんな毎日を過ごして
木曜日
菅原さんと息をのみながら2人のラリーを見守る
これっ‥
いつまで続くの?!
『ス‥スガさんっ』
「すげーな‥全然落ちねーべ‥」
真剣にみていると鼻歌を歌いながら龍がやってきた
「え」
龍が目を見開く
「いつからやってんすか?」
かれこれ15分程一度も落とさずに連続でやっていることを伝えると
龍がさらにびっくりした顔をする
こんな本気のラリーを15分も一度も落とさずにってすごいことだよね?!
日向くんってとんでもないな!
でももう‥やめてたほうがいいんじゃないかな?
心配になってきて声をかけようとする
『そっそろそろやめ「そろそろ限界だろ! もうこのくらいで」
声を掛けたのは影山くんだった
「まだっ ボール 落としてないっ!!」
『 っ!! 』
その時ボールが高く遠くへとんでいく
これは無理じゃないか‥とみんなが思っていた時
日向くんが大きく一歩を踏み出した
ボールは影山くんの方へととんでいく
日向くんはやっぱりすごい
私なら絶対諦めちゃうよ‥
倒れた日向くんに駆け寄ろうとした時だった
フワッと影山くんがトスをあげる
でも日向くんフラフラだったよね?
パッと日向くんをみる
笑顔?!!
私も菅原さんも龍もびっくりして固まる
何事もなかったかのように
むしろハツラツとした表情で日向くんはアタックを決めて見せた
影山くんが日向くんに近づいて話しかける
「土曜日、勝つぞ」
『はわっ?!』
ついに2人が仲間になった気がした
最強の味方
試合を見るのがさらに楽しみになった
日向くんに駆け寄る
『大丈夫?!』
日向くんの前にしゃがみこんで顔をのぞきこむ
「ハッッッハイ!!!大丈夫ぅです?!」
おぇぇええ とすでに限界だったよう
あわてて着ていたジャージで受け止める
『ちょっと待っててね!気持ち悪いよね〜お水持ってくるからね!』
日向くんの頭を
片手でくしゃくしゃっと撫でて走り出す