第10章 *合宿 それぞれの想い
武田先生と潔子さんと3人で手分けしてカレーやサラダを作っていく
いくら3人いると言ってもこれだけの人数で
ましてや食べ盛りの高校生の男の子のご飯だからすごい量だった
「はー!すごい量ですね!2人とも有難うございました!」
『武田先生も有難うございましたっ!助かりました〜!』
お皿に盛り付けていくと荷物を片付けたみんながぞろぞろとやってきた
「あ〜腹減った〜!」
「早くご飯とエプロン‥」
『お待たせしました〜!いっぱい食べてくださいねっ!』
カレーを持ってテーブルに持って行く
「「でたっ!!眩しいっ!!」」
相変わらずの夕と龍が駆け寄ってくる
「お〜うまそうだな!清水も花澄もありがとな!」
大地がぽんぽんと私の肩を叩いて労ってくれる
『頑張って作ったからね〜!大地もお疲れ様!』
「今度は俺だけのために作ってくれよ‥あとエプロン‥めちゃくちゃ似合ってる」
『っ?!』
大地が私の耳元に顔を寄せて周りの人には聞こえないような小さな声で話してみんなのところへ行ってしまった
「お〜!相変わらずのエプロン姿だな?可愛い」
固まる私の耳元にこそっと菅原さんが話しかけてサラダをとりに行く
『‥っ!』
「花澄さん?顔赤いですけど大丈夫スか?」
『う‥うん!大丈夫っ!影山君もカレー食べてねっ!』
「有難うございます‥花澄さんのエプロン姿‥スッゲーかわいい‥です」
すれ違いざまに影山君がまた周りには聞こえないような小さな声でぼそっと喋って行ってしまう
なんでっ‥みんな耳元で喋るのっ‥!!
耳元に触れる吐息だけで心臓がドキドキとして顔が熱くなる
「うわー!!!花澄さんのエプロン姿可愛いっ!ですっ!カレーもうまそぉぉお!!」
大きな声で叫びながら日向君もやってくる
『あっ‥ありがとうっ!そんなに褒めてもらえると照れちゃうな‥カレーは頑張って作ったから‥美味しいと思ってもらえたら嬉しいな!』
「はうっ?!天使のはにかみ?!」
「おーい日向!騒がしいぞ!みんな揃ったかー?!」
大地が周りを見渡して合掌をする
「いただきますっ!」
「「「いただきますっ!!」」」
食堂に大地の声が響くとみんな一斉に手を合わせてご飯を食べ始める