第9章 *合宿 止まらない気持ち
『スガさんっ!お疲れ様ですっ!』
「2人は本当に来るの早いなー!おつかれ!」
駆け寄るといつも通りの菅原さんでホッとする
「花澄ー!!明日から合宿宜しくなっ!」
後ろから夕が飛んでくる
『わぁっ!夕!!よろしくねっ!』
両手を広げるけれどもまた大地に掴まれて止められている
「西谷っ!お前はすぐに花澄に抱きつこうとするのやめなさいよ?!」
「大地さん!!だって花澄も両手広げて待ってくれてるんです!」
「西谷はまた花澄ちゃんに抱き着こうとしたのか?本当に懲りないな〜」
東峰さんも笑いながら入ってくる
いつもの光景
「合宿って花澄さんも泊まるんですか?」
いつの間にか横に月島君が立っていてビクッとする
『えっ?!うんっ!そうだよ!よろしくね?』
「ちょっとはやる気出ますね‥」
「わー!花澄さんもっ?!よっしゃあー!!!頑張るぞー!!!」
「うわ‥何?ちょっとこっちに跳んでこないでよ?」
ぴょーんと日向君が跳ぶから少し嫌そうな顔をして月島君が離れていく
「あのっ!!俺っ!!頑張るんで見ててくださいねっ!」
日向君が顔を少し赤くして大声で私に叫ぶ
『うんっ!!見てるし応援するからね!一緒に頑張ろうねっ!』
日向君の両手を掴むと突然しゃがみ込むからふわっとオレンジの髪が揺れて顔が一気に赤くなる
『ん??日向君お熱?』
私もしゃがんでおでこを触る
「ダッダイジョウブ!!デス!!」
『そう?無理しないでね?」
ワシャワシャと頭を撫でていると後ろから潔子さんに声を掛けられる
「花澄ちゃん‥みんながすごい目でみてるよ?」
『えっ?!なんでっ?!』
「まーた日向ばっかり!!ズルイ!」
「そうだ!!俺なんか抱きつかせてもらえないのに!」
皆んながわらわらと寄ってくる
「はい!花澄ちゃんいじめない!練習はじめるよ!」
珍しく東峰さんが大声を出してみんなをまとめてくれる
「花澄ちゃん明日から合宿大丈夫‥?なんかされたらすぐに駆けつけるから連絡してね?」
『そんなっ!!でも‥ありがとうございます!楽しみですね!』
「そうだね!」
2人で笑い合うとまた少し離れたところで夕と龍がなぜか私たちを見て拝んでいた