第9章 ＊合宿　止まらない気持ち

アラームの音が鳴ってパッと目を覚ますと菅原さんに抱きしめられていてドキッとする

もぞもぞと抜け出して服を着るけれど菅原さんは起きる気配がない
そのままそろりと部屋を出て行こうとすると突然後ろから声が聞こえてビクッとする


「ん‥花澄‥ちゃん‥」

よく見ると目は瞑ったままだった

『すがさん‥いつも心配かけてごめんなさい』


ふわふわと跳ねる髪をそっと避けておでこにキスをする

ぴくっと身体が動くけれどまたすやすやと眠りだしてしまった

『ふふっ‥今日は眠いんですね‥』

いつもはしっかりしている菅原さんの無防備な姿に心臓がドキッとする
可愛い寝顔‥

でも私とキスする時はとっても真剣な目で見つめられて‥

昨日の夜だって‥


少し顔を赤くさせて見つめてくる菅原さんの顔はなんだかとっても大人っぽくて‥思い出すだけでお腹がキュンとしてしまう

心臓の鼓動が速くなるのが分かる

『っ！！！だめだ‥！！朝ごはん作ろうっ！』


パタンと部屋のドアを閉めてキッチンへと向かう


お弁当を作って
朝ごはんを作っていると段々気持ちが落ち着いてくる

あれ‥それにしても菅原さん今日はなかなか起きてこないな‥


「あら〜孝支起きてこないわね？」

『そろそろ時間なくなってきましたし‥様子見てきますねっ！』

朝ごはんを作り終えて菅原さんのお部屋に戻ると
まだすやすやと眠っていた


何回か呼びかけるけれど反応がない

菅原さんの耳元で大きな声を出すとやっと目が覚めたのかガバッと起き上がる‥

から私の目の前に菅原さんの顔があって‥今にも唇が触れてしまいそうだった


『っ！！すが‥さん‥そろそろ遅刻しちゃいますよ？』


急に恥ずかしくなってパッと顔を逸らそうとすると両手で顔を掴まれてチュッとキスをされる



『っ？！！』

「おはよ〜花澄ちゃん」

いつもの菅原さんの優しい笑顔が間近にあって心臓の音が聞こえちゃうんじゃないかって思うくらいドキドキする


「起こしてくれてありがとね！！」

ガバッと起き上がるとそのまま顔を洗う為に出ていってしまった


菅原さんが触れた唇をそっと指先でなぞる
心臓は相変わらずドキドキとうるさいくらいだ


なんでこんなにドキドキするんだろう‥

考えてもすぐに答えは出ないから考えるのをやめて私もリビングへと向かった