第9章 *合宿 止まらない気持ち
朝はそんな事があって
時間がギリギリだったり、なんだかドキドキして上の空だったから
てっきり忘れてしまっていた事に今やっと気付いた
私‥今日ブラつけてくるの忘れてる‥!!
教室についてやっとその事実に気付いて青ざめる
でも‥まぁ分かんないか!!
制服はシャツも着てるしブレザーも着てるし!
特に気になる事もなくって放課後になり部活の時間になる
今日に限ってちょっと小さいTシャツ持ってきちゃったな‥
ジャージも忘れちゃったし‥
更衣室で着替えながら鏡をみる
でも誰もそこまでみてないか
着替え終わってコートへと向かうと影山君がバレーシューズの靴紐を結んでいるところだった
『影山君っ!!それ新しいバレーシューズ?!かっこいいね!』
駆け寄って影山君の前にしゃがみ込む
「っ?!花澄さんっ?!ちょっと‥っ!」
急に手を引かれて倉庫の中へと引っ張り込まれる
『影山くんっ?!どうしたの?』
影山君の顔を覗き込むと何故か真っ赤な顔をしている
「そのっ‥違ったらスイマセン‥もしかして‥」
『??』
なんだかとっても言いにくそうに口籠っている
「くそっ‥ちょっと待っててくださいっ」
そう言うと大股で倉庫から出ていったと思うとすごい勢いでジャージの上着を持って戻ってきた
『大丈夫っ‥?』
心配になって見上げるとフワッとジャージを私に被せてくれる
「それ‥俺のなんで大きいと思いますけど‥着てもらっていいっすか?」
『えっ?!なんで!!いいよいいよ〜!せっかく影山君が持ってきたんだよね?』
慌ててジャージを脱ぐと影山君が私の後ろに立って背中をツーッとなぞる
『ひゃっ?!』
「やっぱり‥何もつけてない‥めっちゃ揺れてるし‥ピタッとしたTシャツだから分かっちゃいますよ?」
もしかして‥下着のことっ?!
やっと影山君の言いたかった事を理解して一気に顔が熱くなる
『ごっごめんねっ!!バレないかと思って‥!』
恥ずかしくなって下を向くと影山君が近づいてきて
ジャージを優しく肩にかけてフワッと私を抱きしめる
「ダメっすよ‥」
そんなに心配してくれるんだと思うと影山君の優しさに胸がドキッとする
『ありがと‥じゃあ今日は影山君のジャージ貸してもらうね!』
私には大きすぎるブカブカのジャージに袖を通して影山君を見上げる