第3章 一年後 始まり
そうだ!これ忘れてた
『スガさん!これどうぞっ!』
「ん??え!おにぎりじゃん!!俺に作ってくれたの??
めっちゃ嬉しい!!有難う〜!!」
嬉しそうにニコニコとしながら大事そうにおにぎりを持っている菅原さんをみてつい私も笑みが溢れる
そんなにおにぎり好きだったんだ
かわいいなスガさん
また良かったら作ってこよう
そう思いながら歩いて行く
体育館へ近付くとワイワイと騒がしい声が聞こえてくる
「やってるやってる」と菅原さんが笑いながら体育館へと足を踏み入れる
「おース」
『おはよう〜!みんな朝から頑張ってたんだね!!』
「!?スガさん?!花澄まで!?」
と龍がとても驚いている
焦る龍の後ろで日向くんと影山くんもびっくりした顔で私たちをみている
「三年生と、、めちゃくちゃかわいいマネージャーの人だ‥」
日向くんが何か呟いている
「秘密特訓みたいでワクワクすんね〜!」
『そうですよね!私もワクワクします!龍と日向くん、影山くん!お邪魔しちゃってごめんね!サポート出来ることあれば何でもするから遠慮なく言ってね!』
「「ハイ!あざす!!!」」
と2人が頭を下げてくれる
いい子達だな〜と嬉しいきもちになる
「まさか花澄がきてくれるなんてビックリしたけど大歓迎だぜ〜やる気でてきたぁぁぁああ!!」と龍が体操服をぶん回している
『ふふ‥龍は相変わらずだね』
私はそれからボール拾いをしたり、飲み物をいれたり
周りでパタパタとマネージャー業務に励む
「ラッシャァァァァアイ!!」
と龍の叫び声とともにすごいスパイクがとんでくる
やっぱり龍も頑張ってるな〜
と思っていたら日向くん達が言い合いを始める
私はみんなのサポートする事しか出来ないから
口を出す事も出来ない
どうかどうか
2人がうまくいきますように
そう思いながらコートの片付けをする
影山くんにトスをあげてもらえなくて
悔しそうな顔の日向くん
『日向くん!!影山くんもだけど、私日向くんの事とっっても応援してるからね!』
両手をギュッと握り伝える
日向くんは口をパクパクとしている
『じゃあまた練習でね〜!!』と手を振り体育館を後にした