第9章 *合宿 止まらない気持ち
みんなの気遣いが嬉しかった
そのおかげで夜ご飯もみんなで楽しく食べて
何も思い出す事なく夜を迎えた
お風呂も上がって寝る前に2人でお布団に座っていると
ずっと笑顔だった菅原さんが心配そうな顔をしてギュッと私を抱きしめる
『すがさん‥?』
「今日は‥ごめんっ!俺がそばに居たのに‥守ってやれなくて‥気付かなくてほんとごめん!」
『スガさんは私のこと守ってくれましたし謝らないでくださいっ!』
菅原さんが泣きそうな顔をするから私も泣きそうになってギュッと抱きしめ返す
「でも‥俺がもっと早く気付いてれば‥」
下を向く菅原さんの顔を覗きこむ
『スガさんがいなかったら私‥きっとあのまま何も出来てなかったと思います。怖かったし‥ギュッて抱きしめてくれたから落ち着けました。スガさんがいてくれて本当に良かったです!』
ニコっと笑うとさらに強く抱きしめられる
「っ‥俺‥花澄ちゃんの事マジで大事に想ってる‥その笑顔も守りたいって思ってる‥誰にも触れさせたくない‥」
いつも明るい菅原さんの泣きそうな声に胸がギュッと締め付けられる
『ありがとうございます‥私はいつもスガさんに守ってもらってるし元気もらってますよ?元気のないスガさんの事、私も元気にしてあげたいって思います』
抱きしめていた片手で菅原さんがいつもしてくれるように優しく頭を撫でる
「こんな時まで俺の事気にかけてくれんの‥」
こつんと菅原さんが私の肩に顔を寄せる
『もちろんです!私もスガさんのこと大事におもってますから!』
「ーっ!いつか同じ想いになれるように俺、頑張るから」
そう言うと菅原さんの片手が私の頭を引き寄せて
今度は私が菅原さんの胸に顔を寄せる形になる
『ふふっ‥やっぱりスガさんの心臓の音‥安心する』
「恥ずかしいな‥音やばいよな?俺は花澄ちゃんといるとドキドキしっぱなしだよ‥」
上を見上げると菅原さんの顔が赤くなるのが分かる
『私も‥こないだはとってもドキドキして‥なんだかとっても気持ちよくって‥』
「‥俺に触られんの嫌じゃなかった‥?」
『今日は‥知らない人に触られるのは怖くって‥嫌でした‥でも‥スガさんは全然嫌じゃなかったです!気持ち良くって‥その‥』
自分で言っててなんだか恥ずかしくなってきた