第9章 *合宿 止まらない気持ち
心配してくれる気持ちも嬉しいし
無理には聞かないっていう月島君の気持ちもありがたかった
『月島君、周りの事よくみてて凄いね!心配してくれてありがとう!でも大丈夫だからね?』
月島君を見上げると少し悔しそうな顔
「そう‥ですか。僕が花澄さんより年上なら良かった‥そうしたらもっと頼ってもらえたのに‥」
月島君の両手を握ると少し目を見開いて驚いた顔をしている
『今のままの月島君、私大好きだよ!いつも私のこと気にかけてくれてありがとう!』
「ーっ!またそうやって‥勘違いしそうになる」
小さな声で呟くと私の前にしゃがみ込んで目線を合わせてくれる
「花澄さんの事だから見てるし、気にかけてるんですからね?」
ぐいっと顔が近付いてきて
月島君の整った顔にドキッとする
「つ‥月島がっ‥花澄さんにっ‥キ‥キスしようとしてる!」
急に日向君が顔を真っ赤にして大声を出すからびっくりする
『へっ?!日向君?!』
「「「なんだとぉー?!」」」
あっという間にみんなやってきて月島君が取り囲まれている
でもなんか皆でワイワイしてて楽しそうだ
月島君は山口君とは仲が良さそうだけど
他とは距離を置きがちだから‥良かった
みんなに散々問い詰められてふらふらになった月島君がこちらに歩いてくる
「助けてくださいよ‥でも‥ちょっと笑顔みれてよかった」
『ふふっごめんね?私も月島くんが楽しそうで良かった』
「あれのどこが楽しそうにみえたんですか?」
とメガネを直しながら月島君が笑う
「集合ー!最後ストレッチして終わるぞー!」
大地の声でみんなが集まる
『私月島君の笑顔好きだよ?』
戻りながら声を掛けると 月島君の顔が少し赤くなった
「僕も‥花澄さんの笑顔好き‥ですよ」
ふっと2人で目を合わせて笑い合う
「はい!イチャイチャしない〜!」
と間に菅原さんが割り込んでくる
きっと皆んな私が元気なさそうだから明るくしてくれてるんだろうな
みんなのおかげで楽しくてあっという間だった
帰りも菅原さんがお父さんに伝えてくれてたのか学校まで迎えにきてくれた
『わざわざ本当にすみませんっ!ありがとうございます!』
「いいのいいの〜今日はたまたま早く上がれたからね!」