第9章 *合宿 止まらない気持ち
菅原side
『はうっ!寝ませんっ‥』
照れ隠しなのか
そのままお布団にぽふんっと寝転ぶ
「残念!笑 じゃあまた明日ね おやすみ花澄ちゃん」
『おやすみなさい!』
そう言って俺もベッドへと潜り込む‥けれど案の定眠気は全く来ない
それどころか心臓はドキドキしたままで
目を閉じてもさっきの花澄ちゃんの姿が浮かんできて
絶対寝れない‥
手にはまだ柔らかい感触が残っている
初めてみる花澄ちゃんの身体はめちゃくちゃきれいだった
きっと男の身体なんか知らないし
純粋で真っ白で何も知らないはずなのに
身体はびっくりするくらい敏感で‥
何もかもが俺のツボを抑えすぎてやばい
本当にどこまで俺を夢中にさせたら気が済むの?
隣で寝転ぶ花澄ちゃんの方をみると向こうに背中を向けているけれど
耳はまだ赤いままだし
今日は全然寝息が聞こえてこない
さっきのこと思い出して寝れないのか?
あぁ可愛いな‥
何回可愛いって思っても尽きる事がなくて次から次へと気持ちが溢れ出してくる
結局その日もトイレで欲を吐き出して
朝まで眠気が来る事はなかったから無理に目を閉じてやり過ごした
翌日の朝
布団がもぞとぞと動き出して
暫くすると部屋から出ていった
起き上がって隣をみてみると
綺麗に畳まれた布団
暫くするといい香りが漂ってくる
あぁ‥こんな朝がいつまでも続けばいいと思う
「おはよ〜」
とリビングへ顔を出すと花澄ちゃんと目が合う
一瞬ビクッとすると目を逸らされる
『おっおはようございますっ!ご飯できてますよっ!』
顔が赤くなって
持っていた菜箸を落としてしまった
昨日の事意識してるんだろうな‥
そうやってもっともっと俺の事意識して
そのまま好きになればいい
リビングにまだ誰もいないことをいい事に花澄ちゃんの耳元でそっと話しかける
「昨日は気持ち良かった?」
ニヤリと顔を見ると
カーッと顔がさらに赤くなるのがわかる
可愛くてもう少し苛めたかったけれど
「おはよ〜!あら?なんか顔赤い?大丈夫?!」
と母ちゃんが入ってきた
『だっ‥だいじょうぶっ‥ですっ』
あぁ可愛い‥
俺一体何回可愛いって言うんだろう
幸せな朝がすぎていく