第9章 *合宿 止まらない気持ち
菅原side
部活が終わって、更衣室前で待ち合わせて
今日も2人で夜ご飯の買い物に行く
すれ違う人達がみんな花澄ちゃんをみて振り返る
ほーんとどこ行ってもこうなんだから困る‥
そんな事は全く気付かずに
どのお肉が美味しそうかな〜?なんて言って真剣に肉のコーナーをみている
毎日鏡みてるはずなのに
何で自分がこんなに可愛い事自覚しないんだろう?
もっと調子に乗ってもいいはずなのに
初々しくて、素直で、謙虚で優しい‥こんな可愛い子を産んでくれて花澄ちゃんのご両親に感謝だわ‥
『スガさん?』
手を合わせていると不思議そうに花澄ちゃんがこっちをみている
「そういえばお兄さんそろそろ帰ってくんの?」
『ちょうど合宿終わったくらいに帰ってくるのでそれまで宜しくお願いします!』
まだ合宿まで時間もあるし
合宿でも一緒にいれるから‥と思うけど、やっぱりめちゃくちゃ寂しい
「そっか〜!寂しくなるな〜!ま、うちはいつでも泊まりに来てくれていいからさ!」
務めて明るく話すと少しシュンとしていた花澄ちゃんの顔がパァッと明るくなる
『ありがとうございますっ!また良かったら私のお家にも遊びに来て下さい!』
「まじっ?!」
『まじ!です!』
え?家遊びに行っていいの?!
実はずっと行ってみたかったからすっげぇ嬉しい
そんな事を話していると
お待たせ〜!と俺の父親が迎えにやってきた
相変わらず車に乗るとすぐに寝てしまうところも子供みたいで可愛い
俺の為に作ってくれるご飯も、かわいいエプロン姿も
みんなで楽しそうに笑う姿も‥お風呂上がりの無防備な姿も‥ずっとみていたい
楽しそうにトランプをもつ花澄ちゃんを頬杖をついて眺める
『なんだか修学旅行みたいでたのしいですねっ!』
そんな事を言いながらはしゃぐ姿が可愛い
「な〜!!俺も花澄ちゃんと同じ学年が良かったわ〜まぁ一緒に合宿行けるからいいけどさ〜」
まじで何回思ったことか‥同じ学年だったら‥同じクラスだったら‥
毎日一緒にいれるしイベント事もずっと一緒とか羨ましすぎる
今度の体育祭だって‥文化祭も‥
「ずるいわ〜2年の奴ら‥」
考えてたらなんか段々悔しくなってきて
拗ねたように頬をふくらませてみる