第9章 *合宿 止まらない気持ち
影山side
『えっ?う、うん!いいよ!影山君がしんどくないなら!』
いいのかよ‥
嬉しいけど‥
そして何を思ったのかさらに俺のことをギュッと抱きしめてくる
『影山君はとっても頑張り屋さん‥でもそれで身体も心も疲れちゃうかもしれないから、私で良ければいつでもお話し聞くから無理しないでね?』
俺がいつもと様子が違うと思ったのか優しく言葉を掛けてくれる
こんなん落ちない男いないでしょ?
この人はやっぱり俺の天使だ
「あざっす‥花澄さんのそんなところに皆んな惚れるんでしょうね」
『えっ?!なんて?』
せっかく2人きりだったのに保健室のドアをノックする音
くっそ‥誰だよ‥
『わっ!ビックリした!私ちょっとみてくるね!影山君はテーピング終わったからお洋服着て大丈夫だよ!』
タイミングわりーな‥
服を着ながら横目で見ているとサッカー部のやつが花澄さんの肩を借りて保健室に入ってくる
「マジっすか!助かるー!ありがとうございます!」
気安く触れんなよ‥
イライラしてくる
『影山君、私この子の応急手当だけして戻るから先に帰って大地に伝えててもらってもいいかな?』
花澄さんが俺に話しかけているけれど
その横を通り過ぎてそいつの隣に立つ
「あの‥この人に手出さないでくださいね?俺の彼女になる予定なんで」
無意識にそいつの顔を睨みつける
『かっ影山君‥?何を言ったの?』
花澄さんが少し不安そうにやってくる
「内緒っす‥テーピングありがとうございました。じゃあ先戻ってるんで、花澄さんも早く戻って来てくださいね?」
『うんっ!ごめんね!すぐ帰るから宜しくね!』
この2人をこの密室に2人きりにはさせたくないけど、俺がここに留まる理由がもうない
クソッ‥悔しいけどアイツに頼むか
日向よりアイツの方が相手にダメージ与えられそうだしな‥
体育館に戻って コートの端でストレッチをしている月島に声を掛ける
「オイ‥お前花澄さんに何か用事ないか‥?」
「は?何急に?なんか怖いんだけど?」
眼鏡の下からすごい目付きで見上げられる
「保健室で‥サッカー部のやつと2人きりで‥手当してるから、、その‥「そーゆう事なら早くいいなよ」
話終わる前に立ち上がって走って行った