第9章 *合宿 止まらない気持ち
影山side
『もちろんっ!覚えてるよ!デート?って言ってたやつかな?』
覚えてくれてた
それだけで嬉しくて こくこくと頷く
しかも花澄さんの方から提案してくれるってことはちゃんと行ってくれるって事だよな
「っしゃ!お願いしますっ!」
思わず大きな声がでる
『ふふっ‥私も楽しみにしてるね?』
急に顔を覗き込まれて体温が上がる
こんなに人の目って澄んでんのか?と思うほど綺麗な目で見つめられて思わず目を逸らす
「っ‥俺もっ‥すっげぇ楽しみっス‥」
楽しみにしてるとか嬉しすぎんだろ‥
ニヤける顔を見られたくなくて下を向いていると突然
ギュッと抱きしめられて頭が真っ白になる
「ーーっ!!」
『影山君って素直で可愛いね!』
素直で可愛いのはあなたです‥
それよりも‥素肌にむにゅっと押し付けられている柔らかいもの
「っ‥あ‥あの‥当たってる」
む‥胸が‥
先輩達から配られたピチピチのTシャツがただでさえエロかったのに
俺の背中に‥
『当たり‥?』
わざわざ教えてんのに全く分かっていない様子
「くそっ‥鈍感すぎるんすよ‥」
そんな格好で、上半身裸の野郎に抱きついたらダメでしょ‥
初めて感じる女の人の柔らかさと花澄さんのいい香りに我慢ができなくなる
前に回されている両手をギュッと引っ張ってさらに密着するように
すると慌てて離れようとする花澄さん
『わっ!ごめんねっ!大丈夫?!』
この人は俺以外の男にもこんな事するのか‥?3年の先輩達の顔が浮かぶ
くそっ‥誰にも渡したくねー‥
『あれ‥影山君?どうしたの?』
黙っていると不安そうに問いかけてくる
「俺‥花澄さんの事 誰にも渡したくないんで‥俺の事好きになってくれるまで頑張ります」
告白‥と とられてもおかしくないくらいの台詞だけど
『えっ?私影山君の事とっても好きだけどな?』
鈍感な先輩
「っ!そういう事じゃないんすよ‥まぁいいです」
『そういう事じゃないの‥?あと、そろそろ離してもらってもいいかな?影山君も重たいよね』
花澄さんが離れようともぞもぞ動く
『影山君‥?』
「あともう少しだけ‥このままでいいスか‥?」
さすがにダメか?