第9章 *合宿 止まらない気持ち
「あの‥この人に手出さないでくださいね?俺の彼女になる予定なんで」
何かを伝えてすごい顔で睨んでいるからサッカー部の人がビクッとしている
『かっ影山君‥?何を言ったの?』
「内緒っす‥テーピングありがとうございました。じゃあ先戻ってるんで、花澄さんも早く戻って来てくださいね?」
『うんっ!ごめんね!すぐ帰るから宜しくね!』
最後にもう一度、サッカー部の男の子を睨んでから出て行った
喧嘩でもしてたのかな?
それより早く手当してあげなくっちゃ
急いでソファに駆け寄って手当をする
『なんか‥よく分からないけど怒ってたみたいでごめんなさい』
そう言うとその男の子は笑って手を振る
「いやいや、大丈夫っすよ!バレー部のガード固いって本当だったんですね!俺らサッカー部でも白石さんの事狙ってる奴めっちゃ多いんですけど、バレー部のガード固いからって皆んな言ってます」
『えっ?私の名前知ってるんですか?』
「そりゃあもちろんっ!この学校で知らない奴いないんじゃないすか?Tシャツ‥フルネームですね」
『わっ!そうでした‥このTシャツっ』
恥ずかしくて下を向くと顎を掴まれて上を向かされる
「俺も‥ずっと前から気になってました‥良かったら付き合ってもらえませんか?」
『あの‥付き合うってどういう‥?』
初めて会う人に突然真剣な顔をされて言われても
何を求められているのかよくわからない
「こういう事っすよ‥」
顎を掴まれて上を向かされたまま
どんどんとその人のお顔が近寄ってくる
何をするつもりなんだろう
ちょっと怖くてギュッと目を閉じると
勢いよく保健室の扉が開く
「失礼しまース!あれ〜?うちのマネージャーに何しようとしてるんですか〜?」
入口の方を振り向く
『月島君っ?!どうしたの?!月島君も怪我したのっ?!』
びっくりして駆け寄る
「僕はちょっと手首、予防でテーピングしてもらいたかったんですけど花澄さん 中々戻ってこないから心配で きちゃいました」
私の横をすり抜けるとサッカー部の子の手をガッと握る
「来て正解でしたね‥僕のマネージャーに手出さないでもらっていいですか?」
月島君までも睨みつけるように何かを話している
なんだかピリピリしてる?!
サッカー部の子が立ち上がる