第9章 *合宿 止まらない気持ち
「あの‥」
『ふぁっ?!はい?!どうしたの?』
後ろからいきなり影山君に話しかけられてびっくりして変な声でちゃった
「すんません。あの、ちょっと腰が痛くて‥テーピングとかってお願いできたりしますか?」
『えっ?!それは大変っ!大丈夫だよ!でも腰のテーピングとなると、、ここでは出来ないから保健室行こっか!』
「うス‥」
大事な練習試合も控えてるし
影山君が怪我しちゃったら大変だ
近くにいた東峰さんに事情を話す
『では、影山君と保健室に行ってテーピングしてくるので終わったら帰って来ますね!』
「うん、分かった!大地とスガには伝えておくよ。」
『ありがとうございます!じゃあ影山くん、行こっか!』
テーピングセットを持って保健室へと向かう
保健の先生はもう帰っちゃってるから鍵だけ開けてもらって中に入る
『じゃあ影山君、上のお洋服脱いでもらってそこの椅子に座ってもらっていいかな?出来たらそのまま前屈みになってもらえる?』
「お願いします」
影山君が 単細胞 と書いたTシャツを脱ぎ捨てる
『よし!じゃあテーピングしていくんだけど、腰だから‥ちょっと恥ずかしいと思うけど少しズボンずらしてもいいかな?』
「はい‥大丈夫っス」
履いているズボンとパンツを少しずらす
お尻がちょっと見えちゃうからちょっと私が恥ずかしくなってくる
『ごっごめんね‥あんまり見ないようにするからね‥』
テーピングを背中から腰全体に貼っていく
それにしてもおっきな背中だな‥改めて近くで見ると影山君も男の子なんだなぁと認識する
黙々と貼り進めていくと突然影山君に話しかけられる
「あのっ‥前した約束‥覚えてくれてますか‥?」
『もちろんっ!覚えてるよ!デート?って言ってたやつかな??』
こくこくと頷く
『合宿までは何かと忙しいだろうから、合宿帰って来てからとかはどうかな?』
「っしゃ!お願いしますっ!」
大きな声で返事する影山君
そんなに喜んでくれるんだってちょっと嬉しくなる
『ふふっ‥私も楽しみにしてるね?』
影山君の顔を覗き込んだら急に赤くなって目を逸らされた
「っ‥俺もっ‥すっげぇ楽しみっス‥」
え、かわいい!なんだか弟が出来たみたいでキュンとして後ろからギュッと抱きしめる
「ーーっ!!」