第9章 *合宿 止まらない気持ち
『えっ!そうなの?!なんて書いてあるんだろうっ?ワクワクする〜!』
先にTシャツを手渡された潔子さんが難しい顔をしている
なんて書いてたんだろう‥?
「はいっ!花澄のもどーぞっ!」
ピンク色のTシャツを広げると大きく私の名前が書いてあった
『えっ?!な‥名前‥?』
潔子さんのTシャツを覗き込むと
清水潔子
とフルネームで書いてある
「みんな着替えてるから花澄も着替えてきて!皆で写真とろーぜ!」
夕にはいはいと背中を押されて更衣室へと向かう
『わっわかった!着替えてくるねっ!ちょっと待っててね!』
潔子さんは着たくないのかな‥?その場から動かない
更衣室へ戻ってTシャツに着替える
なんだか自分の名前がこれだけ大きく書いてあるのはちょっと恥ずかしいなっ‥
それに‥サイズがちょっと合わない‥かも?
でも皆んな待たせてるしと思って皆んなのところへ急いで戻る
『お待たせしました〜っ!写真っ撮りますか?』
みんながこちらを見て固まっている
やっぱり名前はちょっと恥ずかしかったよね‥
もじもじとしていると龍があたふたしながら夕に駆け寄る
「ノ、ノ、ノノノヤッ!なんか‥花澄のTシャツのサイズおかしくないかっ?!」
「いっいや‥だだだだって‥花澄の身長言ったら店の人が一番小さいサイズで良いって言うから‥ま、ま、まさかあんなに胸がぱつぱつになるとはっ‥」
2人が上を見て鼻を抑えている
『ええっ?!鼻血?!大丈夫?!』
タオルを持って2人の元へ向かおうとすると大地に止められる
「花澄がいくと‥今は逆効果かもしれん‥」
『え?!なんでっ‥?』
「とっとりあえず‥写真っ!写真撮ろっか?」
菅原さんがみんなを集めて記念写真を撮る
『潔子さんは着ないんですか?』
「全裸かこのTシャツの2択になった時以外は着ないかな‥1人で着させてごめんね?」と遠い目をしている
潔子さんそんなに嫌だったんだ
『いえいえっ!名前書いてあるんで、なくさなさそうですし!せっかく作ってくれたから部活の時だけは着ようと思います!』
「ちょっと‥皆には刺激が強いみたいだけどね」