第9章 *合宿 止まらない気持ち
『?』
パッと菅原さんが振り向く
「なんでもね!んじゃあその時は頼んだ!」
『はいっ!お任せくださいっ!』
頼られるってやっぱり嬉しくってついつい笑顔になる
「なんか嬉しそうね?んじゃ、また部活でね〜!」
『はいっ!また部活で!』
ぺこりと頭を下げて教室へと向かう
そうして放課後
授業を終えて部活に向かおうとすると最近入った若い用務員のお兄さんがたくさん荷物を持って歩いているのをみつけて駆け寄る
『手伝いますっ!』
「へっ?!あ‥ありがとう‥じゃあ‥お願いしてもいいかな」
『もちろんですっ!』
用務員さんと一緒に校舎の裏までゴミ袋を運ぶ
「助かったよ〜!ありがとう‥名前‥なんて言うのかな?」
軍手で汗を拭いながら私に話しかける
『いえいえっ!こちらこそいつもありがとうございますっ!私でよければいつでもお手伝いします!!名前は白石花澄です!』
「そっか‥かわいい名前だね。俺は賢人っていうの、宜しくね?」
軍手を片方だけ外して右手を差し出してくれる
その手を両手で握って挨拶する
『賢人さんっ!宜しくお願いしますっ!私そろそろ部活に行かないといけないので失礼しますっ!』
ぺこっと頭を下げて急いで部室へと向かう
「花澄ちゃんか‥めっちゃタイプ‥」
何か聞こえた気がしたので振り向いて大きく手を振ってから走り出す
急いで体育館の扉を開けると
みんなは体操服じゃなくって色んな文字が書いたTシャツを着ている
「花澄っ!珍しく遅かったな?!」
夕がやってくる
『Tシャツかっこいいね!どうしたの?』
猪突猛進 と書いたTシャツを着た夕が自慢げに話す
「かっこいーだろ?ちゃんと花澄のもあるからな!」
『そうなのっ?!嬉しいっ!』
夕がごそごそと袋の中を漁っていると潔子さんもやってくる
「潔子さん!皆分のTシャツ作ったんス!」
夕が得意げに言う
「みんなで着て写真撮りましょう!」
弱肉強食と書いたTシャツを着た龍もやってくる
「皆の言葉俺達で考えてみたんだ〜」
菅原さんと大地もやってくる
「そういえば清水のと花澄のは西谷と田中が考えてたな」