第3章 一年後 始まり
大地side
ガチャリ
花澄の部屋の扉を開いて俺はまた頭を抱える
キャミソール姿にショートパンツ
濡れた髪を片方に流してタオルで拭いているところだった
幼い顔には見合わない程大きく成長したそこはキャミソールなんかじゃ全く隠しきれておらず
谷間が丸見えで
俺の両手で掴めてしまいそうな細い腰もしっかりとラインがでている
ショートパンツからは細くてすらりとした長い足が
目のやり場に困る、、、
こいつには危機感ってもんがないのか??
俺も一応男なんだけどな、、幼馴染だから油断しているのか?
それとも同じ状況になったら他の男の前でもこんな姿を晒すのか?
段々となんか腹が立ってきた
さっきまで手を繋いでいたからか、、なんだか彼氏気分でいたからか
気持ちが抑えられない
昼間だって
俺に向かって走ってきてつまづいて胸に飛び込んでくるもんだから
ふにゃりと柔らかい胸が俺に押し付けられて思わず思考が停止してしまった
他の部員がいたから我慢できたものの
俺は振り回されてばかりだ
さっきだってスガに触れられて頬を赤くしていたし
頭を撫でられたり、手を掴まれたり
花澄が男子に何かしら触れられている場面はよくみる
その度いい気分はしなかったが今日は思い出すとどうしても許せない気分になってきた、、
いつも危機感が薄すぎると説教しているが大体決まってキョトンとした顔をしながら頷いている
一度分からせてやった方がいいよな
お前のその無防備すぎる態度や姿がどれだけの男を虜にしているのか
今日は俺だったから良かったものの
下心のある奴だったら今頃きっとベッドに押し倒されているはずだ
俺だって下心がないわけじゃないが、、
やっぱりそういう事は付き合ってから
大事に大事に進めていきたいと思うから
横から奪われるなんて耐えられない
『どしたの??』
俺の下に回り込んで上目遣いでこちらをみてくる
だから丸見えなんだって、、、
「花澄はもうちょっと危機感を持ちなさい。。」
そう言って彼女の細い手首を片手で纏めて壁に優しく押し付ける
そんな状態でもなお
『?』
首を傾げて俺をみつめている
あぁ
耐えろ 俺。。。