第9章 *合宿 止まらない気持ち
目があった途端にみるみると菅原さんの顔が赤くなっていく
『菅原さん?大丈夫ですか?』
「大丈夫!お‥俺もお風呂入ってくるかな!今日こそ先に寝ちゃってていいからね?」
ガバッと机から立ち上がると菅原さんもパジャマを掴んでお風呂場へと向かっていってしまう
今日はちゃんと髪の毛乾かして待っとかないと!
私もお風呂場へと向かって髪の毛を乾かす
明日から部活、とっても楽しみだな!
みんな揃ってるし
合宿もある!音駒高校との練習試合だってある
そんな事を考えながら髪を乾かして
お布団へと横になる
今日のこと‥菅原さんとお話ししたいな‥
そう思っていたのに どんどんとまぶたは重くなってくる
待っておきたいのにもう寝てしまいそうだった
夜中にふと喉が渇いて目が覚める
このまま寝ていたいくらい眠たいけれど‥なんとか立ち上がってリビングにお水を飲みにいく
ゴクゴクと水を飲み干して お部屋へと戻る
目も充分に開かないまま
菅原さんのお家にお泊まりしているのも忘れて
私はまたベッドへと潜り込む
「っ!!?!花澄ちゃんっ?!」
ん?わたしのベッドに誰かいるの‥?
回らない頭で考えていると 後ろからギュッと抱きしめられる
「2度目はさすがに‥誘ってるのかな?」
耳にかかる吐息にビクンと身体が跳ねて
少し意識がハッキリとする
「やっぱり‥耳‥弱いんだ?可愛い‥」
聞き覚えのある声‥な気がする
「耳弱いって事、俺しか知らない?」
さらに近くで囁く声に
身体はまた反応する
ついこないだの記憶が蘇る
『んぅっ‥だいちっ‥?』
「へー‥?大地も知ってるんだ‥?どんな事したんだろうね?」
抱きしめられるている手が少しずつ上に上がってくる
その途端
『ーっ!?』
ビクンっと身体がさらに跳ね上がる
初めて感じる感覚に 段々と頭が冴えてくる
目をおそるおそる開けてみると
自分の部屋じゃない
そうだ‥私‥菅原さんのお家にお泊まりしてたんだ
そして視線の先には自分が寝ていたはずのお布団がある
ということは‥
私また間違えてベッドに潜り込んだの?!
『すっ‥すがさん‥?私‥また‥すぐおりますねっ』
動こうとするけれどもさらにキツく抱き締められて身動きがとれなくなる