第8章 *新しいチーム 始動
菅原さんが玄関のドアを開ける
「ただいま〜」
「帰ったぞ〜!」とお父さんも続けて入る
私もそれに続き中に入る
『お邪魔しますっ!』
その途端バタバタと大きな音を立てて、菅原さんのお母さんがこちらへと走ってきた
「まぁーーー!いらっしゃい!ほんっとうに有難うね〜!それにしてもなに!可愛い!もう〜うちは息子2人でしょ?こんなに可愛い女の子が来てくれてお母さん嬉しいっ!バレー部のマネージャーしてくれてるのよね?!孝支がいつもお世話になって「母さん!そんなに話したら兄ちゃん達入れないじゃん!」
お母さんがとっても早口で話しているところを後ろから出てきた菅原さんの弟くんが制止する
『初めまして!こちらこそいつも菅原さんにはとってもお世話になっています!弟くんもこんばんは!』
勢いよく頭を下げる
「そうよね!私ったら嬉しくてつい!さ!入って入って〜!」
弟くんはぺこりと頭を下げると先にリビングに入って行ってしまった
「あいつ、めっちゃ照れ屋なの。愛想無くてごめんね!ま、中学生だしな!」と菅原さんが笑いながら私の肩をポンポンと叩く
『そうなんですね!でもちゃんと挨拶してくれました!お母さんもとっても綺麗ですね!』
2人で話していると菅原さんのお父さんにそっと背中を押されてリビングへと足を進める
「さ、いつまでも玄関で話してるのもなんだし リビングへどうぞ〜!」
リビングへ入るとエプロンを用意してくれていた
「学校と部活で疲れてるのに本当にごめんなさいね。とっても助かるわ〜有難う!良かったらこのエプロン使ってね!」
『わ〜!可愛いエプロン!有難うございます!』
手を洗って、早速エプロンをつけて夜ご飯の準備に取り掛かる
「俺、とりあえず着替えてくるから何か手伝える事があったら言ってね?」
『はい!有難うございます!』
みんなお腹空いてるだろうし、そこからは急いでご飯を作る
「手際がいいのね〜!若いのに偉いわ〜!」
菅原さんのお母さんはずっと褒めてくれるからなんだか照れてしまう
『料理だけは毎日やってるのでなんとか!お母さまのお役に立てて良かったです!』
暫くすると
「めっちゃいい匂い〜」と着替えを終えた菅原さんがキッチンへやってきた
『もうすぐ出来ますよ!』