第6章 五色の夜 安土城編5 【三成】R18
頷いた私に安堵の色を浮かべた三成君は
「失礼します」
律儀にそう言ってから口づけた。
「……ん……」
おそるおそる唇を合わせただけの前回とは全く違い、当てる角度を変えたり強弱をつけたり、変化していく感触。
少し私の唇が緩んだら、三成君の舌先がすかさず上手くこじ開ける。
「‥‥んっ‥‥あ‥‥」
口内を柔らかな舌がなぞってきて、声が漏れた。
あぁ…あの甘い匂いは何…?
やがてクラッと私の体の力は抜け、三成君に支えられる。
「褥に行きましょう」
そっと手を引かれて褥に座る。
「名無し様…失礼します」
三成君は再び声をかけてから私の着物を脱がせ始めた。
帯をほどくのに少し手間取っていたけど、やがて私の肌は夜に空気に曝される。
「ああ…やはり美しいです…名無し様…」
私をじっと見つめてそう言いながら着物を脱いだ三成君、こんなに色っぽい人だった…?
細身ながらも鍛えられ均整のとれた身体。
かすかに眉を寄せた表情には憂いがあるのに、瞳には強く揺らめく熱情の色。
そのアンバランスさが不思議な色気に繋がる。
視線が私の首元に止まったとき、彼の目が見開かれ一瞬息をのむ音がした。
「三成君…?」
「いえ…」
首をかすかに横に振ると唇をきゅっと引き結んで、私の頬に彼の頬をすりよせた。
そこから堰を切ったように愛撫が始まる。
額にも頬にも耳元にも次々と口づけられ、私は目を閉じ、たまらず身悶えた。
私の体の線と肌の感触を確かめるように彼の手が滑っていく。
「…!!」
胸元を強く吸われて一瞬ピリッした痛みが走った。
驚いて目を開けると、どうかお許しを、と消え入りそうな声。
なぜか切なく苦しそう。
大丈夫、と言葉にはしなかったけど代わりに彼の頭を両手でかき抱く。
「…ああ…名無し様…」
胸の膨らみに細く長い指が食い込んで、その先の敏感な頂きを優しく擦られて、ビクンと身体が跳ねてしまう。
ちゅ…ちゅっ…
やがて胸肉をきゅっと寄せられながら先端を吸われた。
ちゅぱっ…ちゅぅ…ちゅぅっ…
「やぁ…ん」
駄目…
気持ちよくて私は自然と腰が疼いてしまい、両足をもじもじと擦り合わせた。