第24章 貴女を意のままに3 【三成】R18
なぜか震えてしまう片手で、彼女の華奢な肩から背中へと触れる。
「身体のどこに触れられても…すべてが快感へと繋がって…」
囁き続けながら背中を数回、上へ下へと擦ると、
「あ…ん……」
名無しは緩く背中をのけ反らせて小さく嬌声を上げた。
「どんどん疼いていく…」
耳朶を柔く噛んでから、腰から下へと続くまろやかな曲線を着物越しになぞっていく。
「ふ…ぅぁあっ…ん…」
吐息混じりの甘い声や、愛らしい反応。
暗示は確実に名無しの頭の中を侵食している。
そんな手応えを感じて、さらに暗示を囁き続けた。
「どうしようもなく感じて…私の手や唇の感触がもっと欲しくなり……快感が高まっていく…我を忘れるほどに…」
舌で耳を犯しながら、両手で彼女の背中から腰、お尻まで広く撫で回した。
「ああっ…は…ぁんっ…!」
ピクピクと身体を震わせながら、三成の着物の胸元をギュッと掴む名無し。
「可愛いです…名無し様…」
顔や耳、首元に次々と口づけの雨を降らせる。
手を這わせて身体の線や感触を確かめ、中指を少し曲げてお尻の谷間をなぞると、
「やぁぁんっ!」
名無しの身体は一際大きく跳ねた。
もじもじと足を擦り合わせている。
「身体が疼きますか?」
素直に頷いた名無しに、三成の唇には無自覚に笑みが浮かぶ。
普段の穏やかな微笑とは違う、密やかで妖しい笑み。
手を取って褥へいざない、髪を撫でながらゆっくりと名無しの身体を倒していった。
乱打するようにバクバクと早鐘を打つ心臓。
本当はすべて脱がせてしまいたかった。
当たり前に名無しの身体をすべて見たいし、触れたかった。
でも、彼女の本意では無いのに肌を暴くのはさすがに気が引ける。
だけど、
(まったく道理に合わない)
そもそも暗示を悪用して、自分が好きだと彼女に思い込ませてこんな行為までしているのに、今更、何の筋を通そうとしているのか。
(私は本当に馬鹿な男だ…)
自らを嘲るが、もう後戻りはできない。
乱しすぎないよう注意しながら名無しの着物の裾を割った。
(ああ…)
恋い焦がれた彼女の肌。
直に触れるとあまりにもなめらかで魅惑的な手触りで…。