第24章 貴女を意のままに3 【三成】R18

くちゅくちゅ…

ぴちゃぴちゃ…

「…ふっ…ん…んっ…」

響く水音に、名無しの鼻から抜けた声が混じる。

その艶っぽさに、三成の衝動はますます駆り立てられ、深い口づけはますます激しくなる。

「ああ…名無し様……好きです…。名無し様は…私のことが…好きですか…？」

「私も…三成くんが好き…」

いとしいその唇からこぼれた言葉は、三成がずっと欲しかったもの。

その甘い声を頭の中で何度も何度も繰り返した。

安土城から連れて帰る間、屈託なくその日の出来事を話す名無しに、微笑んで相槌を打ちながらも、実は気が気じゃなかった三成。

名無しの部屋まで送ると、焦りながらすぐに彼女の意識を落とし、空き部屋の続きとばかりに唇を合わせる。

瞬く間に二人の熱は昂ぶって、溺れていった。





口づけの合間、唇を離してふっとひと息ついた瞬間が訪れる。

三成が名無しを両腕に包み込むと、彼女は幸せそうに目を閉じて三成の胸に頬を寄せた。

ドクン…ドクン…

ぴったりと隙間なく身体を合わせているので、もうどちらの鼓動なのかわからない。

（名無し様を感じる…ずっとこうしていたい…）

「好きです…」

もう一度囁くと、名無しは三成の背中に回した腕にぎゅっと力を込めながら、潤んだ湖のような瞳で三成を見上げた。

「私も好き…」

仕草も声も、たまらない愛くるしさ。

それには破壊力があり、三成の脳天までクラクラと響く。

「触れてもいいですか？」

今更なのに

律儀すぎる三成の問いに、名無しは頷いた。

想いを込めた優しい口づけを彼女の額に落とし、瞼、頬へと移していく。

耳元に辿り着いた時に、

「……私に触れられると、名無し様はどんどん気持ちよくなる…」

再び三成の中での禁忌を破る。

自らの欲望を叶える為の暗示を囁いた。

（触れて感じさせたい…乱れてほしい…）