第18章 託された花1 【謙信】R18
信玄は目を細めながら、宥め励ますように庭師の背中をポンポンと優しく叩く。
純情な憧憬を抱き、苦悩しながらも衝動を押さえきれなかった彼の若さが眩しく、微笑ましく思っていた。
「はい…」
温かく寄り添ってくれた信玄に涙を浮かべる庭師。
「あなたが斬られたら名無しさんも死んでしまう。今回はあなたのせいじゃない、俺たちの配慮が足りませんでした…」
「佐助様…そんな…」
「身を隠す前に最後のお仕事を頼めますか?この牡丹を他の場所に移して欲しい。ここにあれば必ず謙信様に斬られる」
「俺も手伝うよ。こんなに美しいものが台無しにされるのは耐え難い」
「はっはい!」
義元の言葉に庭師は涙を拭いて立ち上がり、作業に取りかかった。
「俺はちょっと出てくる。優秀な庭師の受け入れ先に当てがあるんだ」
「信玄様、お願いします。俺は様子を伺って何かあれば謙信様を抑えこみます。名無しさんが心配だ…」
佐助は眼鏡を上げながら、二人が去った方向を見やった。
名無しが連れて行かれたのは謙信の部屋。
壁に押し付けられた身体を、謙信の両腕の檻に閉じ込められた。
左右で色の違う瞳が爛々と燃えている。
話をして怒りを鎮めなければ、そう思っていたのに名無しは圧倒されて蛇に睨まれた蛙のように動けなかった。
「お前は本当に…罪だ…なぜそんなにも恋情を煽る」
「……」
「お前に触れずにはいられない、いくら抱いても足りない。底無しに求めてしまう。…そして抱く程にお前の芳香は増していき、更に煽られる」
「…え…」
「その上、余計な虫まで引き寄せる。俺は一体どうしたらいいのか…」
謙信は苦しげに言い、片手で名無しの顎を上げさせて唇を奪った。
「ん…」
濃厚な口づけをしながら、片手で器用に名無しの帯を解いていく。
バサッ
帯が床に落ちると唇を離し、名無しの肩を掴んで、くるりと壁に向かせた。
背中側から彼女の着物も襦袢も剥ぎ取って腰を掴み、屹立した自らのモノを一気に挿入した。
「あぅっ!!はぁっ…!ぁぁ……」
まだ潤っていない秘裂にいきなり大きなモノを突き立てられ、名無しの視界が一瞬歪んだ。