第7章 ＊File.7＊

｢どういたしまして、かな？｣

少し驚いた表情の後、穏やかな眼差しで見つめられる。

｢ずっとずっと、傍にいてね｣
｢ああ、雪乃の傍にいるよ。この先ずっとだ｣
｢約束して｣

もうあんなに淋しくて哀しくて切なくて苦しくて、生命さえ危うくて。
何より、零に逢えない、零と触れ合えない日々を過ごすのは、もう絶対に嫌だから。

｢今此処で雪乃、キミに誓う｣

青空の下、右手が私の頬を撫でた後にそっと重なった唇は、零の今の想いを表しているかのように、とても温かかくて優しいものだった。