第7章 *File.7*
「また、会える?」
「それは神様次第かねぇ?」
再び頬を伝う涙を見た陣平は、少し困った顔で私の涙を拭いながら、
「陣平ちゃんの言う神様とやらはきまぐれらしいから、アテにはなんないけど」
萩は泣き虫と呆れ顔で、
「それでもまた、何時か必ず」
班長は力強く頷いた。
「ゼロと、幸せにな。絶対に手放すんじゃねぇぞ」
最後に陣平は私に言い聞かせるように、わしゃわしゃと髪を撫でた。
「大丈夫。何の心配も要らねえよ」
班長は陣平の言葉に頷きながら、
「雪乃。お前が傍にいる限り、ゼロは無敵だ!」
萩はグッと親指を立てて、ニカッと笑った。
『どんな時も見守ってるよ。お前ら三人をずっとな』
霞み行く視界、遠ざかる意識の中で、三人の穏やかで包み込むような優しい声を、私は確かに聞いた。