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*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第25章 *File.25*外伝*高校生編*


「大丈夫。雪乃はこの日の為に、ずっと頑張って来たんですから」

私の頬を撫でる大きな手のひらが、ポンと頭を一つ撫でた。

「うん。忙しいのに観に来てくれて、ありがと」
「今日見に来ないで、何時観に来るんですか。応援していますよ。景光にもそう伝えて下さい」
「うん!高兄…」
「何です?」
「私、高兄が大好きだからね!ずっとずっとよ!」
「!!」

突然の告白に、高兄の切れ長の瞳が大きく見開かれるのを見て、一人満足する。

「また後でね!行ってきまーす!」

まだ呆然と立ち竦む高兄に手を振って、私は集合場所へと戻った。



「遅い」
「だって、高兄に会ったもん」

集合場所に戻るなり、景光の小言があったから、フフンと自慢した。
勿論、周りには聞こえないように、ね!

「えっ?!兄さんが来てるのか?」
「うん。応援してるって、伝言」
「えーっ!オレも会いたかった」
「後で会えばいいじゃん」
「急いで連絡しないと!」

じゃないと、日々多忙な新米刑事さんは、試合終了後に直ぐに帰っちゃうかもね?
スマホ片手に人気のない場所へ急ぐ景光の背中を見送ってから、気合いを入れる。

「ふぅ」

では、頑張りますか!
高兄に会えた。
ゼロはテニスのインターハイで、絶賛大活躍中のはず。
だから、私も大丈夫。
恐れるべきものは、何もない!
後は、自分を信じるだけだ。


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