第24章 *File.24*
「望月さん」
「何ですか?」
わざわざ、ご丁寧にお手洗い内で待ち伏せして。
イイ歳して、JKの真似ですか?!
こういう状況に懐かしさを感じるのも、おかしな話よねえ。
「貴女、結婚してるのよね?」
「はい」
「だったら、どうして」
「刑事部上がりでただの同期のただの新参者が、公安部でとても優秀で素敵な諸伏君とあんなに仲が良いの?アナタ、厚かましくて鬱陶しくて凄く腹が立つんだけど、ですか?」
二人して、言いたいことがその表情からダダ漏れですよ?
「「!!」」
「私と彼との関係は、夫も十分に理解してますから」
「「はっ?」」
「貴女方が喜ぶような問題や関係は、何一つとして一切ありません」
ついでに私の兄がパートナーとして、貴女達を選ぶことも一生涯ありませんから。と、心の中で続けてから、では、と、手を洗うとサッサとお手洗いを後にした。
理由は言えません。
いえ。
貴女達なんかに、絶対に言いたくありません!!
人の私生活をあれこれ詮索するヒマがあるなら、さっさと仕事をしなさいよ、仕事を!!
まだカワイイもんだ。
この程度のことで済むなら、ね。