• テキストサイズ

*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第21章 *File.21*


「長年刑事してると、色々ツテが出来ちゃうのよねー」

ムフフと、楽しげに笑う。

「雪乃さんは警視庁刑事部の、初代マドンナだからな」
「それはもうとっくに美和子に譲ったわよ」
「そんなことねーって。ですよね?」
「まあね」
「なんでよー」
「だったら、今からでもオレの妻になるか?」
「景光?!」
「「えっ?!」」

高校生探偵二人は、驚いた顔を見合わせる。

「まーた、お前は」
「オレは安室みたいに意地悪は言わないよ」
「…ありがとね、景光。私も景光が大好き。でも、私がゼロの傍にいたいの。彼らが迎えに来てくれる、その日まで。だから、ゴメンね」
「「「「!!」」」」

ああ。
今すぐ抱き締めたい。
どうしてもこう、何時もTPOを選ばずにスイッチを押してくれるのか。

「だったら今は、安心だな」
「何ですか?その今は、って」
「言葉の通りだけど」

しれっと言うな!

「姉ちゃん、モテモテやな」
「そう?君達も、早くおこちゃま探偵は卒業しなよー」
「「…おこちゃま」」
「雪乃」
「どういう意味や?」
「へっ?」

窘めるように名を呼ぶとムッとした雪乃の表情が、その服部君の言葉に一気に抜け落ちた。

「「「……」」」

本気で言ってるのか?
俺と景光、工藤君は思わず視線を合わせ、沈黙する。

「深い意味は無いから、大丈夫!」
「「「……」」」

店内に流れた微妙な雰囲気をかき消すかのように、雪乃はニッコリと笑って誤魔化した。


/ 212ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp