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*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第20章 *File.20*


「それは悪かったな。彼女には、お前から伝えるか?」
「いえ。僕には責任がありませんので、管理官の方から、直接お伝え下さい」

貴方がたが勝手に決めたことを、部下である俺に押し付けるつもりか?
冗談じゃない!

「では、私から伝える。いずれ、お前と任務を遂行することにもなるだろう」
「それが上からの命令ならば従うまで。僕と望月は公安の一捜査官として、それが最良だと判断した時には実行するだけです」
「…くっ、はっははは。やはりお前は、根っからの真面目人間だ」
「……」
「そう怒るな」

怒っている自覚はあるが、そうさせているのは貴方しかいないんですが?
黒田管理官!

「彼女にも全く同じことを言われそうだ」
「でしょうね」

相手が誰であれ、自分が正しいと思えば、正面から立ち向かって行くだけの度胸はある。
そう、昔から。
もしかしなくても、良くも悪くも雪乃を逞しくさせたのは、俺と景光の存在か?!
まさか、この歳になってまたアダになるとは。
景光には先に伝えて、対策を練るしかない。
雪乃を公安に引き込むと言うのなら、俺の立場も権限も最大限に利用させてもらう。
上層部はそれさえも理解した上で判断し、決定を下したはずだ。
この先ずっと生きている限り、何時何処にいても何があったとしても、俺が雪乃を護り抜く。
もう二度と、独りにさせはしない。
この約束は、決して違(たが)えない。
幼馴染として。
キミの夫として。
そして、雪乃。
キミを愛する、一人のオトコとして。
雪乃、キミが何時の日か、アイツらの元へと旅立つ、遠い未来のその日まで。


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