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*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第19章 *File.19*


「か、かっ、風見さん」
「何だ?」
「ふ、ふっ、降谷さんがけ、結婚ゆ、指輪をして…」
「ああ。この間、入籍したが、何か?」
「「にゅ、入籍ーっ?!」」
「知らなかったのか?」
「俺達は1ヶ月の出向明けですから、知りませんよ!」
「そんなお相手がいることすら、知りませんでしたから!」
「お、奥さんはどんな方か聞いても?」
「降谷さんとは同級生、とだけ言っておく」
「風見さんはご存知なんですか?」
「ああ」
「あ、あの降谷さんの奥さん…」
「そっ、想像がつかない」
「……そうか」
「風見さん、降谷が呼んでる」
「分かりました。ありがとうございます」
「で、何の話?」
「降谷さんのご結婚について」
「諸伏さんもご存知でしたか?」
「もちろん」
「同級生の奥さんのことも?」
「ああ、知ってるよ。よーくね」
「「えっ?」」
「…諸伏さん」
「分かってるよ」

軽く頷く諸伏さんと並び、その場を後にした。


「本当は自慢したくてたまらなかったのでは?」
「正解」
「……」
「でも、しばらくはムリだな」
「このまましない方がいいですよ」
「何故?」
「諸伏さんのイメージが崩壊します」
「オレのイメージ…別に構わないけど」
「ちなみに、ご自身のご結婚の予定は?」
「あるわけないよ」
「そう、ですか」
「そういう風見さんは?」
「ありませんよ」
「だからこその沖野ヨーコ、か」
「ぐっ」
「幾つになっても夢中になれるモノが出来ることは、いいことだと思うよ」
「…諸伏さんはないんですか?」
「あの夫婦を傍で見守るのが使命であり、オレの趣味でもあるな」
「いいのやら、悪いのやら。降谷さんのため息が聞こえてきそうですね」
「全くだ。その悪趣味な返答はワザとだろ?」
「さあ、どうだろうな。お前の想像に任せるよ」
「……」
「昔から、お前達には振り回されてばかりだ」
「それは降谷、お前の宿命だろ?嫌なら別れるといい」
「…いいのか?」
「ああ。お前以外の誰かに渡すぐらいなら、オレがもらって死ぬまで傍で護り抜くだけだ」
「何をどう考えても、何があっても別れるわけないだろ。誰に言ってる」
「お前にだよ、降谷零」
「俺は生半可な想いを抱えて、彼女と入籍したワケじゃない」
「そうであることを祈るよ。オレはこの生涯を掛けて、お前達を見守らせてもらうつもりだ」


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