• テキストサイズ

*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第17章 *File.17*


【おまけ】

「写真で見てた以上に、可愛い妹さんね」
「とうとう見てしまいましたか」
「この目でバッチリね。突然の美男美女の訪問だったから、凄く目立ってたわよ。私が野次馬に紛れて見てたこと、貴方は気付いてたでしょ?」
「もちろんですよ」
「それに、妹さんがこうしてたのも見たわよ」
「さて、これからどうしましょうか?」
「愛しては、くれないの?」
「まさか。今夜は貴女を存分に愛し尽くしますよ」
「私だけ?」
「当たり前です。それから…貴女の存在もバレました」
「えっ?」
「先程、私のスマホに写真が送られて来ました。この人でしょ?と」
「どうして?」
「私に向ける貴女の視線の熱量が他の女性達とは違ったのと、直感が働いたそうです。刑事とは言え、我が妹ながら全く油断も隙もありませんよ」
「困った兄妹ね」
「嫌いに、なりましたか?」
「バカね。例え何があったとしても、私は高明、貴方だけは絶対に嫌いになんかならないわ」
「期待しています」
「愛してる、高明」
「貴女を愛しています。この先、例え何があったとしても、です」
「ふふ。ありがと」

脳裏に浮かんでいた雪乃の姿をかき消し、抱き締めたままの恋人の顎をクイッと上げると、嬉しそうに微笑んだ彼女に唇を重ねた。


「もう一つご報告が」
「ん?」
「この髭を剃ることになりました」
「髭?えーっ?!」
「風邪をひきますよ」

驚きのあまり上半身を起こしたので、掛け布団がめくり上がる。

「……妹さん?」
「ええ。どうやら弟が顎髭を剃った理由も、妹にあるようです」

やはり寒かったのか、布団の中へ戻るなり温もりを求めて擦り寄って来るので、

「兄弟揃って、妹さんを溺愛し過ぎよ」
「すみません」

謝罪しながら、柔らかな肌を引き寄せた。

「でも…妹さんには感謝しないと」
「?」
「私は見たことがないから。貴方の素顔」
「そう、でしたね」

貴女に出会ったのは、県警に配属されてから。

「すっごく楽しみだわ」
「まさか、貴女の笑顔を見られるとは。妹には、私も感謝しなければならないようですね」
「剃る時は教えて」
「何故です?」
「今の素敵な貴方も、ちゃんと写真に残しておきたいから」
「有難うございます。では、ご一緒に」
「ふふ、そうね」

穏やかに微笑み頷く恋人を上から見下ろすと、そっと口付けた。


/ 212ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp