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*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第3章 *File.3*


「雪乃さん、最近いいことあったでしょ?」
「はい?」
「吐きなさい」
「いや、あの、まだ肯定も否定もしてませんけど?」

捜査一課のマドンナが真剣な顔して、朝っぱらから何言ってんの?

「一昨日、雪乃さんが背の高いイケメンと楽しそうに歩いてた。っていうタレコミがあったのよ!」

と、スマホの写真を目の前に突きつけてきた。
一体、誰からのリークよ!
警視庁捜査一課の会議室前の廊下で、同じ強行犯の後輩刑事に壁際に追い詰められてるんですけど!
連休明け早々にこれですか?
これでも今朝、年に1、2本しか口にしない栄養ドリンク飲んで来たのよ!
予告を平然と実行した、どっかの誰かさんの所為で!

「自分の誕生日にデートって、彼氏以外にどういう意味があるわけ?」
「み、美和子?」
「ずっと彼氏いないって言ってたのは、ウソだったわけ?あの彼は一体何処の誰なの?!普通にイケメンなんだけど?!」

最早、尋問じゃん!
幸いだったのは、相手が景光ってことだ。
とりあえず、彼氏うんぬんかんぬんは置いといて。
あの後に、元カレと…。
元カレなのか、ずっと会えなかったカレ。だったのかは分からないけど、互いの想いは再確認出来た。
それはもう、足腰が立たなくなるぐらいにね!

「兄、だけど」
「あれ?長野県警察の諸伏さんって、こんな顔でしたっけ?確かに写真の彼と、目元が似てるような気もしないことは無いですけど」
「高木君、アンタ何でちゃっかり美和子の隣から首突っ込んでんのよ」
「おはようございます、雪乃さん。まあ細かいことは気にしないで」

平気な顔して、女子の会話を立ち聞きするな!
高木、デリカシーなさすぎでしょ?

「私のもう一人の兄」
「「もう一人ーっ?!」」

ハイ。
顔を見合わせて、廊下でキレイにハモりましたね。

「長野県警のお兄さんもそうですけど、雪乃さんとあんまり似てませんよね?」

高木は写真の景光と私を何度も見比べなから、呑気に首を傾げてる。

「自慢じゃないけど、子供の頃から似てるって言われたことは一度もないわ」

どちらの兄とも。
景光とはホントは双子なんだけど、これ以上は言えないから。

「私、初耳なんだけど」

どうして今まで隠してたの?と、美和子の目が怒っている。


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