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*名探偵コナン* Daylight *降谷 零*

第14章 *File.14*


「君のことだから、事の詳細はメモして証拠はあるんだろう?」
「もちろんです」
「それは後で確認するとして、大まかな理由は分かった。後、管内での拳銃所持、発砲についてだが…」
「その件については何の問題もありません。僕が責任を持ちます」
「責任を持つと言うことは、やはり貴方は僕達が知っている安室透さん、ではないんですね?」
「僕は極秘捜査で偽名を使い、ポアロのウエイター兼私立探偵の安室透として、ずっと生活をしていました」
「で?」

高木の問いに頷いて答える零を、本気で睨み付ける美和子が怖い!

「僕の本名は降谷零。公安の警察官です」

さすがに部署までは明かせない。
管内のパソコンで調べたところで、零と景光のデータが一切ないことを、美和子達は知ってる。

「「フルヤレイ?!」」

美和子は高木とその名に反応して、顔を見合わせた。

「……公安。なるほどな。そういうことか」

目暮警部は、零の立場の方に納得したように頷いた。過去にコナン君と零を交えて、何度も事件を解決したことがあるからだ。
零の洞察力、推理力、観察力、行動力など、どう考えても私立探偵の域を超越している。

「ってことは、松田さんと同期なんですか?」
「ええ。萩原、松田、諸伏、伊達とは同期ですよ」
「ちょっと待って。雪乃さんは、松田君と同期だったわよね?」
「そうね。警察学校時代から、彼らのことはよく知ってるわよ」
「どうして、今まで黙ってたの?」
「佐藤刑事、貴女もご存知だとは思いますが、僕が職業と身分を隠さなければならない立場だからですよ。だから望月は、貴女にも、他の誰にも僕の素性を打ち明けることが出来なかった」
「ごめんなさい」
「ったく!やっぱり隠し事してたじゃない!」
「ごめんってば」

理由が理由だけに、美和子も本気で怒れないみたいで助かるわ。
ホッ。

「松田さんと言えば、今年は命日にお墓参りをしましたか?」
「しましたよ。今年は僕と望月と、諸伏の三人で。彼らに入籍の報告も兼ねて、ね」

今年も貴方達に会わないように早朝に済ませてから、萩と班長にも報告して来た。

「去年までは、私だけ時間をズラしてたから」
「念には念を、かね?」
「はい」

目暮警部はため息を洩らす。
半ば呆れたように。


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