第3章 彼女との出会い
「ふーん」
結局はここが小さなケガで済む1番安全な場所ってわけね
蘆屋家のことはこっちの世界ではあまり有名じゃないし、そこまで知らないけど、普通に暮らす人間にとっちゃ有名だもんな
満縷がじいさんにとって可愛い孫にあたると知られれば、拉致や誘拐は頻発するだろう
「ま、俺のそばが1番安全な場所だと言いたいところだけど、満縷にとってはそうとも限らないみたいだし、仕方ないから婚約だけは承認させてもらうよ」
「そうか」
「ただし、満縷へのいじめはすぐにやめさせてね。じゃないと俺があいつら始末しちゃうから」
「…わかった」
「ま、婚約についての条件の3つ目のあれは全然問題ないと思うけど。俺もう気に入ったし、女に好かれるの得意だし」
「そうか、まぁそれを満たさん限りは婚約のままじゃからな」
「わかってるって」