第3章 彼女との出会い
爺さんは満縷の全てを俺に話した
屋敷の大人たちには好かれているが、子供達は嫉妬、妬み僻みからいじめを行っているらしい
大人が注意すればするほどエスカレートしたため、もう何も言わなくなったとか
可愛い孫もその程度かよ
「それよりさ、連れ帰ってもいい?」
予想外のことだったようでじいさんは驚いていた
「ならん!」
「なんで?」
実際、ここでいじめられて育つより俺のそばに置いといた方が安全じゃない?
「それは…」
言いにくいと言った雰囲気を纏う
「なに?」
「満縷の両親の問題じゃ」
じいさんは両親との間に起きている問題を話した
両親は満縷を金のなる木としか思ってないようだ
今回の俺との縁談はじいさんが満縷を売り飛ばされないようにと仕方なしに設けたらしい
俺のことをそんな風に使うなんて気分のいい話じゃない
「じゃ、ここに置いておくのも危なくない?」
「外に出すのも危ない、外のことまではワシも把握しきれんからじゃ」