第3章 彼女との出会い
『お爺様、こんにちは』
俺に抱っこされたまま、じいさんに挨拶する満縷
「こんにちは、満縷」
さっき言ってたことが何となくわかったわ
可愛いだの、何だの、認める
満縷は可愛い
抱いていた満縷を一度降ろして、正座しその上に座らせた
「ねぇ、じいさん、この子俺にちょうだい?」
「何だ小僧、先ほどまで断ると言っていたではないか!」
絶対言うと思った
「さっきよりいい条件を与えてやるって言ってんの」
ここから先は満縷に聴かせるべきじゃないかな
満縷の耳に手を当て聞こえないように蓋をした
「ぶっちゃけ、この子今はどこまでわかってるわけ?」
「何もわかっとらん」
「は?」
自分の状況もわからず、子供たちにいじめられてたのかよ
「また着物が汚れておるのぉ」
「いじめられてたからね」
「またあやつらか…」