第42章 大団円へと
「あっれ〜、お二人さん呑んでなくな〜い!?」
「桔梗さん、竜胆さん……」
そこに肩を組んで登場した桔梗と竜胆。
出来上がった様子の竜胆が瑞に徳利を差し出す。
「兄やん俺らと飲もうやあ! ほら、これ美味しいでえ」
「あ、ありがとうございます……」
瑞が盃を差し出せば、隣の汁椀にどほどぼと注がれていった。
「はいっ!」
良い顔で満足気にする竜胆。
固まっていると、楽しそうな顔の椿が現れる。
ぼーっとしている夕顔の顔を指さす。
「にいに、何固いこと話してるの!? こんな場所で話すことじゃないよ〜!」
「……ああ?」
ぴきりとこめかみを脈打たせる夕顔を置き、
「のんでのーんでのんでのんでのーんでのんで」
桔梗が音頭を取り始める。
竜胆と椿もノリノリで踊る。
「呑んでえっ!」
勢いよく両手を上に突き上げれば、桃も満面の笑みで合流する。
「うー!」
「あっはあ!」
「うるさっ、うるッせ……さっきからうるせえなあああ!! 酒がこぼれただろうがあ! ちったあ黙れやああ!」
夕顔は完全にブチ切れ、叫びながら立ち上がった。
上機嫌な桔梗たちを睨みつけると、彼らは一瞬キョトンして、
「にいに一番うるさ〜い! あっははははは!」
「ははははっ」
笑い転げ始めた。
「何がおもしれーんだよボケが! てめぇらそこ立てやあ!」