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影の花

第42章 大団円へと


「だからよお、陰間っつーのは……これから影の花はだな……」

酒を片手に延々と語り続ける夕顔。

「僕も兄さん達みたいに印象強くなりたいッ!」

箱膳に突っ伏して泣く昼顔。

「あはっあははははは!
何泣いてるん〜、ほんま可笑しいわ〜!」

顔を赤くして笑い転げる鈴蘭。

誰に酒を飲まされたのか、既に床に倒れている萩。

まだ始まったばかりにも関わらず、早速混沌としていく宴会。

瑞はひくっと顔を引き攣らせた。

そんな瑞の肩に手が置かれる。

「ひっ!?」

「おい瑞、聞いてんのかあ……」

振り返ると、赤ら顔の夕顔がこちらを睨みつけていた。

「き、聞いてます聞いてます!」

「おう……ならいいんだ、だからな、影の花の世代交代っつうのは前々から言われてたけど、こうして今現実になったわけで……」

延々と語り続ける夕顔に、瑞は内心悲鳴を上げる。
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