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影の花

第40章 傷口に塩


「あッ! あン……! あっあっ! うあっ」

両手をぎゅっと握り、甘い声を響かせる。

撫子は瑞に腰を打ち付けながら、ゾクリと背筋を強ばらせた。

「……ン……そろそろ、わしも出そうじゃ……っ」

「あっ、うう……撫子さん……っ」

瑞が潤んだ目で振り返れば、撫子は腰を震わせ、太い息を漏らした。

「うッ……!」

ぐっと奥歯を噛み、竿を脈打たせる。

強く腰を押付け、切っ先から精を溢れさせた。

「はあ……っ、こら堪らんのう、あいつらが夢中になるはずじゃ」

「え……?」

「いや、こっちの話じゃ。それよか梅、射精を相手に合わせるのは陰間の基本じゃろうが。先に出そうとするとか有り得んぞ」

「だっ、て……」

撫子はもごもごと口を動かす梅を見下ろし、口をへの字にする。

「それにもうふにゃふにゃになっちょうのう。今はそれでもいいかもしれんけど、女相手に出来んぞ」

梅の萎れたモノを眺め、悪しざまに呟く。

「普通、そんなすぐには……」

「そうか? わしは今からでももう一回いけるけどの」

梅は撫子の下腹部に視線を投げ、ぎょっとする。

撫子のモノは硬く反り返り、血管がバキバキに浮いていた。

瑞も目を丸くし唖然としていると、撫子はがばっと覆い被さる。

「瑞は可愛らしいのう」

「えっ! あッ、ああ……!」

瑞の濡れそぼった股間に硬いモノが割り込む。

「ああ〜ッ!」

梅は撫子に組み敷かれる瑞をの横目に見ながら、手持ち無沙汰に軟膏を触る。

「わたしの心にも傷薬塗って欲しいです……」
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