• テキストサイズ

影の花

第6章 火遊び


「紫陽花にい、瑞はこれが弱いんだねー」

「だね〜、なんか可愛い」

続いて聞こえてくる椿と紫陽花の声。

「瑞に瑞に瑞に……っ!」

「うおッ」

鬼の形相をして駆け抜ける桜の勢いで、夕顔の髪が揺れる。

「……なんじゃありゃ」

夕顔の隣にいた睡蓮が呟く。

「なんだ今のは。菊は狐面から般若面に変えたのか?」

「バカ。ブッ殺されるぞ……まあ、聞こえてねーだろうけど」

二人が話している間にも、桜は見えなくなっていた。

「主様、耐えてください……!」

悔しそうな蒲公英の声。

「変なこと!」

「竜胆、次俺の番!」

楽しそうな桔梗の声。
/ 402ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp