第6章 火遊び
竜胆はにやっと口角を上げる。
「うお!」
「ちょうどええわ、桔梗も来いや!」
桔梗の肩を抱き、連れ立って歩き始めた。
「主様!」
「蒲公英も来い!」
「ボクも混ぜてーっ」
「ぼくも〜」
「よっしゃよっしゃ! 竜胆さんがまとめて相手したるわ〜!」
それから程なくして。
「ただいま〜」
陰間としての仕事を終えた桜が影の花に帰ってくる。
「瑞大丈夫かなあ……竜胆くんみたいな悪い子の影響受けないで欲しいんだけどな」
独り言を言いながら廊下を歩いていると、
「あっ、あぁ……! お願いします、もう勘弁してください……っ」
瑞の細い声が耳に届く。
桜は慌てて走り出す。
「兄やん〜何言うてんねん、まだまだこれからやろ?」
「や……ッ」
「ちょっとおお……! 竜胆くんっ!」
裾を持ち、力強く廊下を駆ける。