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影の花

第37章 天上天下唯我独尊


「あッ、ア……! 瑞さん、気持ちいいヨ……ッ!」

「菊さん、こうしているとまるで普通の男の子みたいですね……」

「菊は……ずっと普通の子だヨ。みんなが色眼鏡で見てるだけなの……サ……ゥ」

睡蓮は溜まりかねて口を開いた。

「瑞さん……そんなことをするのに、抵抗は無いのか」

瑞は睡蓮の言葉にハッとした様子で、小さく俯く。

「あ……幻滅しましたか……?」

「いや、そうじゃない……僕たちは普通の男じゃないだろ……陰間だから……」

そう言い、睡蓮はそれ以上は言葉に出来ずに目を伏せる。

睡蓮の言いたいことを悟った瑞は口角を上げた。

睡蓮の熱く滾った自身に手をやり、

「ふぁ……ッ!」

先端にちゅっと口付けた。

艶めかしく舌を這わせ、熱っぽい目で睡蓮を見上げる。

「抵抗なんて、全くありませんよ。私にとっては、皆さん等しく普通の男性です……」

睡蓮はごくっと喉を鳴らした。

「……瑞さんっ!」

瑞の前にしゃがみこみ、唇を重ねる。
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