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影の花

第37章 天上天下唯我独尊


睡蓮は徐々に苛苛とし始め、

「僕は不能じゃないッ!」

大声で叫び、ばっと服を脱ぎ捨てた。

褌一丁になると、色白な身体が顕になる。

意外にも筋肉の付いた腕で瑞の手を取った。

「瑞さんッ!」

「はいッ!?」

瑞の目の前で褌を解いた。

ぶるんと弾けるように竿が零れ出す。

形の良い立派な逸物が瑞の目に飛び込む。

睡蓮は仁王立ちし、ぐいっと瑞の手を引く。

「見てくれ、ちゃんとあるだろう!」

「わああッ!」

瑞は顔を真っ赤にし、視線を奥にやりながら頷く。

「分かりました、分かりました……っ」

菊はうんうんと首を縦に振り、再度口を開く。

「聞いた所に寄ると、口吸いのやり方も知らないっテ」

「だから……そんな訳があるか……! 僕は曲がりなりにも陰間だぞ……!?」

睡蓮は売り言葉に買い言葉で菊の言葉を受けると、

「よく見ていろ菊!」

瑞の両肩に手を置いた。

赤い顔の瑞を見下ろし、生唾を飲む。
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