第36章 物々交換

菫は目を見開く。

「わ……！」

床にボタボタと垂れる精液を見つめ、鼓動を高鳴らせた。

竜胆は小さく肩を震わせ、上気した瞳で二人を見る。

頬を紅潮させながら、緩んだ唇を開いた。

「ほら……菫くんも同じようにやってみたらええわ……どうやってるか見せてみい」

竜胆の竿はたっぷりと精を吐き出して柔らかく倒れる。

切っ先はひくひくと揺れていた。

「は……はいっ」

菫は点頭き、下腹部に手を伸ばす。

竿を手で握り、根元から先端へと小刻みに動かす。

「はあ……っあっ、あ……」

皮に包まれた先端をくにくにと弄り、じわりと汁を滲ませる。

嬌声を漏らし、息を弾ませる菫の姿に瑞は身体が昂るのを感じた。

菫は指先を上下し、挟み込んだ皮を引っ張り上げる。

「あー、そないしたらあかん……少しづつでええから剥き癖付け取った方がええで」

「え……？ あ……」

竜胆は背を伸ばし、菫の背後に回る。

「大丈夫や、言うたやろ？ お兄さんが手伝うたるて」

菫の股間に手を伸ばし、柔らかく竿を包み込んだ。

そのまま優しく手を上下する。

軽く皮を引き下げ、指先で亀頭を撫でる。

滲んだ汁を掬い取るように指の腹を動かし、先端を捏ねる。

「あッ……！ 竜胆、お兄さん……っ」

菫は背筋を逸らし、下半身に力を込める。

「あ、はっはあっ……！」

「もうイきそうか？ ええで、そのままお兄さんに任せとき」

竜胆は優しい声で言い、顔を寄せる。

ぎゅっと抱きしめるようにしながら、

「あッ……あ……！」

慣れた手つきで菫を絶頂に導いた。