第36章 物々交換
菫は腰を跳ね上げ、勢いよく白濁を飛ばす。
蕩けた視線をさ迷わせ、恍惚として呟いた。
「ふぁ……あっあっ、何これ……すごい……きもち、い……っ」
竜胆はびゅくびゅくと溢れた精が飛び散って畳を汚す様を見下ろし、苦笑する。
「おーおー……またぎょうさん出したなあ。飛ばし方も派手やし、流石初めてやな」
にこっと破顔し、菫の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「ン……はぁ……竜胆お兄さん……ありがとうございました……」
「おう。一個大人になったなあ」
菫は呼吸を整えると、瑞を見つめる。
「ぼく、瑞お兄さんのするところも、見たいです……」
「……えっ!?」
竜胆もにやりと目を細める。
「せやなあ。俺らだけやってトンズラするなんて、そうは問屋が卸さへんわ」
「い、や……私は……ッあうっ!」
瑞がしどろもどろになっていると、褌に竜胆の手が伸びる。
竜胆は布の上から竿を揉み込み、指先でカリカリと表面を引っ掻く。
「ヤラシイな〜、口では素っ気ないこと言うてるけど、兄やんのここベッタベタなってるで」
「そんな……っ、ア、竜胆さんッ……」
瑞は口元を手で抑え、ふるふると身体を震わせる。
竜胆はごくりと喉を鳴らし、瑞の髪を触る。
身体がまだ熱くなるのを感じながら、耳元に囁く。
「こんな可愛い顔してるけど、兄やんも男やもんなあ。全くしてへんとか有り得へんやろ。ほら、ここで一発抜いてスッキリしたらええやんけ」
「う……」
瑞は身を捩り、唇を噛んだ。