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影の花

第34章 惚れた腫れた


「ァ……」

瑞の胸元はほんのりと熱を持ち、薊に弄られた先端はぷっくりと膨らんでいる。

牡丹はごくりと喉を鳴らした。

「我慢してんじゃねえよ。もっと良い声聞かせてやれって」

「ふ……」

薊は瑞の胸に手をやり、両方の乳首を摘む。

優しく挟み込み、指の腹を左右し擦り合わせる。

「ンうう……っ、う、あ……っ」

「これが好きなのか? 段々雰囲気出てきたじゃねえか」

隆起した先端を摩擦され、徐々に甘い声が漏れ出る。

「下の方はどうなんだよ」

薊も興奮した声色で囁く。

瑞はぞくんと身体を震わせた。

薊の手が瑞の下腹に伸び、服の上から自身を握り込む。

「あ……!」

「もう硬くなってきてねえか? 敏感だねえ」

「うっう、ン、はぁ……っ」

薊の長い指にやわやわと握られ、瑞は頬を紅潮させながら呻く。

「直接触ってやろうか? ん?」

瑞は目を潤ませて首を振る。

「薊、やめろ……」

牡丹は耐え兼ねて口を挟んだ。

ふっふっと口端から息を零しながら、楽しげな薊を睨む。
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