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影の花

第29章 番


鈴蘭のそれはしなやかな具合で立ち上がり、桜色の先端を露で光らせている。

桔梗も太さのあるモノをしっかりと硬くし、半分程皮の被った切っ先を切なげに疼かせている。

瑞は覚悟を決め、二人の欲望の根元を持つ。

「ン……」

右に桔梗、左に鈴蘭のモノを掴み、上下に扱き始めた。

「は……っあ、瑞さん……瑞さんの手が、おれのを……っ」

桔梗は気持ち良さそうな声を漏らして身震いする。

剛直を更に固くし、切っ先をむくむくと持ち上げた。

鈴蘭も頬を染め、衽を両手で持ったまま腰を揺らす。

瑞の手に先端を擦り付け、目を蕩けさせた。

「ん……はぁ、あぁ……」

二人は夢中になって瑞の手筒に腰を打ち付ける。

瑞は顔を赤くしながら、

「……気持ち良いですか?」

二人の顔を見上げた。

桔梗の体にゾクゾクとした物が込み上げる。

溢れた先走りが瑞の手元を汚しているのを見てはまた、息を荒くする。

「うッ……あ、はう……っ、瑞さん、す、すみません……めっちゃ気持ちいいっす……」

堪らないといった声を漏らし、切なそうに身を捩った。
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