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影の花

第28章 狼と羊と子羊と


「ほら朝ちゃん見てみ、おみず気持ち良さそうっしょ? こういう声出てたんでしょお?」

「あっ……あ……」

瑞はこのまま気を失いたい程の羞恥心に襲われ、言葉も出ない。

朝顔は百合の問いかけに赤面しながら頷く。

「う、うん……じゃあ夕顔おにいちゃんと瑞おにいちゃん、喧嘩してなかったの?」

「そーそー。むしろ仲良ししてたんだよお」

百合は軽い調子で答え、不思議そうに朝顔を見る。

「んあ? 朝ちゃんちんちん立ってんの?」

朝顔のほっそりとした両脚の上、股間の部分はふっくらと盛り上がっている。

朝顔は頬を染めながら、もじもじと二人を見つめた。

「え? わかんない……けど、なんか……瑞おにいちゃん見てたら、おちんちんむずむずするの……」

「あ〜。まだそういうのわかんない感じい? まーしょうがねえか〜、夜夜は夜中しか出てこないし、夕夕は朝ちゃんのことずっと子どもだって思ってるし、昼くんは超照れ屋さんだし〜。性教育されてるはずないよねえ」

ぺらぺらと語られる内容を理解できず、きょとんとする朝顔。

「おいでおいで〜、おにーさんがおみずでぇ、いいこと教えたげるう」

百合に呼ばれると、ドキドキしながら二人の元に近寄った。
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