第28章 狼と羊と子羊と
百合はどっかりと座り、両脚を伸ばす。
かぱっと足を開き、立ち竦む瑞に向かって大きく手を広げる。
「ほらあ、おいで〜。俺ちゃんとこ座んなよお」
にこーっと笑顔を浮かべ、自分の太ももをパンパンと叩く。
「……はい」
瑞は浮かない顔で頷き、百合を背にして脚の間に座る。
「んなビビった顔しねえのお。俺ちゃんがおみずに嫌なことしたことあるう?」
「ないですけど……この状況は流石に、怖いと言いますか……」
百合は両脚を瑞の身体に絡め、腰の前でがしっと交差させた。
「怖くない怖くなあい。俺ちゃんが気持ちよくしたげるぅ」
顔を寄せ、瑞の項に唇を触れさせた。
「ぁあ……」
瑞の喉から震え声が洩れる。
百合の手が瑞の胸元に伸び、襟を開いた。
両手を回し手のひらで胸を包む。
指先で先端を掠めて、優しく擦り始める。
瑞はピクッと眉を跳ねさせ、口元を手で抑える。
「ふ、くぅ……ッ」
「すげーいい反応じゃん。夕夕に触ってもらってた?」
瑞の顔がかっと赤くなる。
言い返そうと思わず手を離すと、百合の指先がぎゅううっと先端を挟み込んだ。
「ち、違いまッ、ああぁッ! うっ、んんん……!」
「え〜、マジでぇ? じゃあ自分で触ってた? おみずのおっぱい、こんな硬くなってるよ〜」
百合は楽しそうに笑い、膨らんだ先端指先でくりくりと弄る。
先はぴんと尖り、根元はぷくっと盛り上がっている。
瑞は赤く膨らんだ蕾を見下ろし、目を潤ませた。