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影の花

第27章 変化


「大丈夫か!?」

「きゅ〜……」

目を回し、頭上にぴよぴよとヒヨコを飛ばせる瑞。

萩は瑞の頭を膝の上に乗せ、優しく撫でた。

「う、ぅう……そ……そういう優しいところが……素敵です……」

瑞は呻きながらも何とか目を開け、萩を見上げる。

萩は頭を搔いた。

「……瑞、誰に言われてこんなことしてんだ? だいたい想像はつくが」

ふーとため息をつき、少し顔を赤くしながら言う。

「ま、まあ気持ちは分かった。俺もその、必要以上に自分を貶すようなことはやめる。他の奴らにも悪影響だしな」

「良かったです……」

瑞は萩の言葉に、にこりと目を細めた。

頭の痛みも引いた所で身体を起こそうとすると、ガシッと手を掴まれた。

「……へ?」

「と、昔の俺だったらこれで終わるんだろうが、あいにくだいぶスレちまってな」

瑞を見下ろす萩の目は熱っぽく、息もいつになく荒い。

「いくら瑞が俺を魅力的だなんだと言っても、最近お茶を挽いてるのは本当だからな。色々と溜まってるんだ」

瑞を膝から下ろした。

尻歩きで壁際に逃げる瑞に四つん這いで近づき、距離を詰める。

瑞の顎を持ち、興奮気味に見つめた。
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